年末調整の書き方完全ガイド(令和6年分)

 

1. 年末調整とは?

年末調整は、給与所得者が年間の税額を調整するための手続きです。給与から源泉徴収された税額と、実際に納めるべき税額に差がある場合、その差額を年末調整で調整します。正しく手続きを行うことで、過剰に支払った税金が戻ったり、不足分を支払うことになります。

2. 年末調整で必要な書類

年末調整を行う際に必要な主な書類は以下の通りです:

  • 扶養控除等(異動)申告書
    これは、扶養家族(配偶者、子どもなど)の状況を申告するための書類です。これを提出することで、扶養控除が適用され、税額が軽減されます。

  • 保険料控除申告書
    生命保険や医療保険の控除を受けるために必要な書類です。保険会社から送られてきた「保険料控除証明書」をもとに記入します。

  • 住宅ローン控除証明書
    住宅ローンを利用している場合、住宅ローン控除を受けるための証明書を提出する必要があります。

  • 源泉徴収票
    会社から年末に交付される給与明細書で、年末調整が終わると発行されます。この書類に基づいて最終的な税額が確定します。

3. 扶養控除等(異動)申告書の書き方

扶養控除等(異動)申告書には、以下の情報を記入します:

  • 扶養親族の氏名、続柄、生年月日
    扶養している家族の情報を正確に記入します。子どもや配偶者がいる場合は、扶養控除を受けるために必ず申告しましょう。

  • 控除対象配偶者や扶養親族の有無
    扶養控除の対象となる親族がいる場合、その人の情報を記入します。年末調整で適用される控除額が変わるので、忘れずに記入しましょう。

4. 保険料控除申告書の書き方

保険料控除を受けるためには、以下の手順で記入します:

  • 保険証明書を基に記入
    生命保険や地震保険の支払額を証明する書類(保険料控除証明書)を手に入れ、それをもとに書類に記入します。

  • 必要な控除額を計算
    生命保険、医療保険、地震保険など、該当する項目に必要事項を記入し、控除額を計算します。

5. 住宅ローン控除申告書の書き方

住宅ローンを利用している場合、住宅ローン控除を受けるためには、税務署から送られてくる「住宅借入金等特別控除証明書」を基に必要事項を記入します。

  • 証明書に記載されたローン残高を転記
    証明書には、ローンの残高や控除額が記載されているので、それを年末調整の書類に記入します。

  • 初回は確定申告が必要
    住宅ローン控除を初めて受ける場合は、確定申告が必要ですが、その後の年末調整では自動的に控除を受けられることがあります。

6. 年末調整後に発行される源泉徴収票

年末調整が完了すると、会社から源泉徴収票が交付されます。これは1年間の給与総額、源泉徴収された税額、適用された控除額が記載された書類です。確定申告を行う際にも必要となるため、大切に保管しましょう。

7. 年末調整のポイントと注意点

  • 提出期限を守る
    会社によって提出期限が異なるため、期限を守って提出するようにしましょう。

  • 必要な証明書を忘れずに
    保険証明書や住宅ローン証明書など、控除を受けるために必要な書類を事前に準備しておくことが大切です。

  • 記入漏れや誤記入を避ける
    書類を記入する際に誤記入がないように注意しましょう。必要な情報を正確に記入することで、スムーズに年末調整を終えることができます。


    関連リンク

    • 国税庁:年末調整についての公式ガイド
      こちらでは年末調整に関する詳細な情報が掲載されています。税制の最新情報や、必要な書類について確認することができます。

    • 税理士による年末調整Q&A 税理士による年末調整のよくある質問とその回答集。実際に手続きを行う上で役立つ情報が得られます。